旅行日:2026年3月9日/時刻表情報の確認:2026年10月2日(時刻はベトナム現地時間)
前日はカットバ島からハノイへ戻り、トレインストリートの裏道にある宿に泊まりました。この日は旅の大きな目的だった統一鉄道SE7に乗り、ホーチミン方面へ。寝台で休み、昼は別に取った窓側席で景色を見るつもりでしたが、思い通りにはいきませんでした。車窓と同室の乗客が変わっていく、列車旅の一日目を記録します。
朝5時、宿の門が開かない
SE7に乗るため、朝5時ごろにチェックアウトしました。当時の報告書では6時30分発と記録しています。フロントの人は近くのソファーで寝ていたので、申し訳ないですが起こして手続きをしてもらいました。
ところが、外へ出ようとすると宿のある区画の門が閉まっています。昨夜だけでなく、早朝もそのままでした。フロントに頼み、門を開けてもらってようやく出発できました。
サークルKでスナック菓子と水を買い、ハノイ駅へ歩きます。昼間のハノイとは違い、交通量は少なめ。歩いた範囲では怪しい人影もほとんどなく、意外と落ち着いていました。駅の近くには酒盛りをしている人や、野宿している人もいましたが、歩いてきた道は静かでした。
4人用寝台の下段から、ハノイを離れる
駅員に切符を見せて乗り込みます。今回の寝台は4人用の部屋の下段で、乗った時点ではほかの客がいませんでした。前日のハイフォンからの列車では空いた部屋が乗務員の談笑場所になっていましたが、今回見た編成には乗務員用の部屋もありました。

私の記録では、機関車が客車10両を牽いていました。1号車が食堂車、2号車がコーチ席、3号車が上級の座席車、4〜10号車が寝台車という構成です。これは乗った便での観察で、SE7のすべての便が同じ編成という意味ではありません。
発車後もしばらくは一人で、約2時間、貸切のように過ごしました。

列車はハノイの街を走り、出勤するバイクや朝食を取る人々が見えます。昨日まで自分も歩いていた街を、今度は列車の窓から眺めていました。
市内を抜けても、いきなり建物が消えて田舎になるわけではありません。幹線道路沿いには集落や町が続き、その間にまとまった都市が現れます。街の密度が少しずつ薄くなっていく感じでした。

フーリー駅の手前では、Sun Groupの開発地として記録した場所が目に入りました。前日はカットバ島で大規模な開発を見たばかりなので、離れた場所でも同じ会社の名前を見ると、その規模の大きさをあらためて感じます。
やがて田んぼが多くなります。私が見た場所では、大勢で集まって作業している姿もありました。大きな機械が働く風景とは違い、人の動きが車窓の中によく見えました。
川や池、ため池も次々に現れ、水分の多い土地という印象が強くなりました。豊かさを感じる一方、旅行中の自分は寄生虫や熱帯病のことまで連想していました。

平たい田園だけではなく、尖った山や切り立った岩山も見えます。北部で見てきた山の形が、鉄道で南へ向かう車窓にも現れるのが面白かったです。
乗客が増える寝台室と、使わずに終わった窓側席
ナムディンで欧米から来たと思われる二人組が乗ってきて、一人の時間が終わりました。見た感じでは、とても人のよさそうな二人でした。
ただ、この日は少し疲れていたのか、会話するのが面倒だったのか、自分からはあまり話しかけませんでした。引き続き窓の外を見ていましたが、今になってみると、なぜあのとき話しかけなかったのだろうと思います。同じ部屋にいたのだから、少し声をかけてみればよかった。
さらに途中駅でもう一人が入り、部屋は満席になりました。貸切だった寝台室が、駅を過ぎるたびに相部屋らしくなっていきます。
私は寝台とは別に、コーチ席の窓側も予約していました。寝台で休みつつ、昼間は座席車でずっと景色を見たい。そのための保険のつもりでした。
しかし、その席を見に行くと、知らない人が座っていました。私が空けている間は別の人が座っている状態で、声をかけてどいてもらうのも野暮に感じてしまいました。結局、使うのを諦めて寝台で過ごします。
席を空けてもらうよう頼むこともせず、二つを使い分ける狙いは外れてしまいました。
両方取るなんて甘ったれたことをせず、覚悟を持って33時間コーチ席に座るくらいにすればよかった。景色を見たいと思って二つ予約したのに、結局は寝台で過ごすことになりました。
川を渡り、小駅や線路の作業も眺める
南へ進む途中、列車は海側から山側へ向きを変えていきました。私にはずいぶん回り道をする経路に見えました。

停車駅の間隔は長く感じますが、その間にも小さな駅があります。自分の列車は止まらず、貨物を扱う場所のようにも見えました。ただ、実際の用途までは車内からは分かりません。
駅付近では係員が旗で連絡している姿が見えました。線路の周囲を補強する作業員もいます。車窓に町や田んぼが流れる合間に、列車を走らせる側の仕事が見えるのも面白かったです。
一日じゅう景色だけを見続けられたわけではありません。後半はそれほど注視していない時間もありました。
日中の練乳コーヒーと、車内の設備
車内販売は朝・昼・夜に回ってきました。私が見た品物は弁当、スナック、カップ麺、水、コーヒー、フルーツなどです。
日中には食堂車で練乳コーヒーを買いました。なかなかおいしく、私には苦みがあまり強くないように感じました。
食堂車はいつでも利用できるわけではありませんでした。営業していない時間に入ろうとすると、邪険にされて追い返されます。その時間は従業員ものんびり寝ていました。清掃や販売など、いろいろな仕事をこなしているようにも見えました。

利用した車内には、トイレ、洗面台、ゴミ箱、温水と冷水のウォーターサーバーがありました。トイレットペーパーも備えられています。一方、私が利用した車両にシャワーはありませんでした。
乗務員が適宜手入れしていて、最低限の清潔さは保たれていると感じました。ただ、トイレの便座がハンドシャワーの水で濡れていたり、汚れていたりすることはありました。そのときは別のトイレを使います。
19時ごろ、フエで部屋の顔ぶれが変わる
報告書では、フエに着いたのは19時ごろ。ここで欧米の二人組が降り、代わりに荷物をたくさん持った地元の人と思われる乗客が入ってきて、再び満席になりました。
同じ部屋なのに、朝の貸切の時間とも、昼の相部屋とも雰囲気が違います。私の周りでは電話や動画の音がそのまま聞こえ、日本の車内とは音の扱いが違うと感じました。
夕飯は車内で弁当を食べ、寝るまでのんびり過ごしました。
歯磨きと汗拭きシートで身支度を済ませ、耳栓をして横になります。毛布と枕があり、列車の揺れも心地よく、すぐに眠れました。そのまま翌朝までゆっくり寝ました。
この日はフエで降りず、列車でさらに南へ向かいました。翌日は車窓の雰囲気も変わり、ホーチミンへ近づく途中では予定どおりに走れない出来事もありました。その話は8日目へ続きます。
旅の記録と現在の確認
この旅行記の時刻は、2026年3月に私が残した記録によります。ハノイ出発は6時30分、フエ到着は19時ごろと報告書に残しました。切符や運行実績の記録で分単位まで照合できていないため、現在の予約に使う時刻とは別に扱ってください。
2026年10月2日にベトナム鉄道の公式時刻表ページで確認した、SE7のハノイからサイゴンまでの停車駅と掲載時刻です。出発駅・終着駅を含めて29駅あります。日付をまたぐので、出発当日と翌日に分けました。
掲載表の適用日は確認できていません。また、公式表は各駅の時刻を一つずつ載せており、途中駅の到着・出発を分けた表示ではありません。以下は公式表の時刻をそのまま記した参考情報で、この旅行当日の実績とは別です。
出発当日:ハノイからダナンまで
| 駅 | SE7掲載時刻 |
|---|---|
| ハノイ Hà Nội | 06:00 |
| フーリー Phủ Lý | 07:04 |
| ナムディン Nam Định | 07:40 |
| ニンビン Ninh Bình | 08:16 |
| タンホア Thanh Hoá | 09:22 |
| ミンコイ Minh Khôi | 09:48 |
| チョシー Chợ Sy | 11:13 |
| ヴィン Vinh | 11:59 |
| イエンチュン Yên Trung | 12:35 |
| フオンフォー Hương Phố | 13:34 |
| ドンレー Đồng Lê | 14:39 |
| ドンホイ Đồng Hới | 16:27 |
| ミードゥック Mỹ Đức | 17:02 |
| ミーチャック Mỹ Trạch | 17:24 |
| ドンハ Đông Hà | 18:25 |
| フエ Huế | 19:43 |
| ダナン Đà Nẵng | 22:30 |
翌日:クアンガイからサイゴンまで
| 駅 | SE7掲載時刻 |
|---|---|
| クアンガイ Quảng Ngãi | 01:16 |
| ディエウチ Diêu Trì | 04:12 |
| トゥイホア Tuy Hoà | 06:34 |
| ニンホア Ninh Hoà | 08:03 |
| ニャチャン Nha Trang | 08:47 |
| タップチャム Tháp Chàm | 10:25 |
| ビントゥアン Bình Thuận | 13:00 |
| スオイキエット Suối Kiết | 14:15 |
| ロンカイン Long Khánh | 15:07 |
| ビエンホア Biên Hòa | 16:12 |
| ディーアン Dĩ An | 16:29 |
| サイゴン(ホーチミン) Sài Gòn | 17:00 |
乗る日の発着時刻と運行区間は、公式予約サイトで日付を指定して確認してください。今回の旅では翌日の途中区間が代行バスになったため、通常の時刻表だけでは当日の行程を説明しきれません。

